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フィルムの素材について

窓ガラスフィルムの素材は、多くはポリエステルというものが使われています。一方、車や看板などのステッカーの素材は、ポリ塩化ビニル(塩ビ)と言われるものです。ポリ塩化ビニルのフィルムも窓ガラスに貼ることはありますが、ほとんどがポリエステルフィルムです。この二つ、特性が違います。

 

 

塩ビシートの場合、繋ぐ時は写真のように重ねて貼ります。時間が経つと縮みますので、突き合わせでは隙間が目立ってきます。

二つの素材の特性の違いの一つに、寸法安定性がある。ポリ塩化ビニル(塩ビシート)は、貼った後、結構縮むのです。(これによって空気が入ってもしばらくすると全て無くなります)物によっては、”こんなに”と思うほど縮みます。(ネットでは、塩ビのテーブルマットが、テーブルにぴったりだったのが、数年で2cm縮んだ例がありました)一方、ポリエステルフィルムは寸法安定性に優れていて、あまり縮みません。ここで、フィルム職人の常識ですが、フィルムをどこかで繋がなければならない時、一般的な窓ガラスフィルムは突き合わせ(突き付け)で繋ぎます。つまり、フィルムの一方の側の真っすぐな方を利用して、ぴったりに合わせて(0.5㎜程、ミラーなど着色フィルムは少なく)仕上げます。一方、塩ビシートは、同じように処理すると時間が経つと隙間が大きくなってきて見苦しくなるので、幾らか(メーカーでは10mm以上、シートの種類で違います)重ねて貼ります。繋ぎの処理の違いの理由を少し理解していただけましたでしょうか。

 

ポリエステルフィルム(窓ガラスフィルム)の場合、繋ぐ時は写真のように、突き合わせ(0.5mmほど開けます。写真は拡大していますが、0.5mmです)で処理します。時間が経って隙間が広がってくることは、ほとんどありません。

約1年後です。クリアランスが大きくなっています。0.8mmほどに広がっています。許容範囲内です。