2022年度の防災フィルム講習が、7月22日にありました。この防災フィルム講習は、建築用一級ガラスフィルム施工技能士が受けられるもので、講習を受講すると「防災フィルム認定施工者」の資格を得ることが出来ます。
ここで言う防災フィルムというのは単に厚いフィルムを貼ればよいという事ではなく、特に台風などの被害を軽減するために日本ウインドウ・フィルム工業会が定めた試験に合格したフィルムを認定した施工方法で施工したフィルムのことを指して言います。
具体的には、認定された100ミクロン、または350ミクロンのフィルムを、5ミリまたは6ミリの単層フロートガラスに貼り付け、エッジにシーリング材を増し打ちした施工を行います。
大きな台風直撃の時にも耐えられることを実験で確かめているので、いろいろ実験での設定条件があり、ガラスのサッシへの施工方法等制限があります。
まず、弾性シーリング材構法であること、ガラスが5ミリまたは6ミリの単層フロートガラスであることが条件です。(5ミリは今年から入っています)これから、いろいろな条件での実験を行っていくようなので、防災フィルムの幅も広がっていくのかもしれませんが、住宅やマンションでは複層ガラスが多いですし、今すぐ仕事に結びつくかというと難しいところです。工業会では、将来の必要を見据えた取り組みであることが説明されていました。
このフィルム施工の肝は、フィルムを施工をした後に四方にシーリング材を増し打ちする点にあると思いました。つまり、台風などで飛来物などでガラスが貫通しないだけでなく、その後にその状態で気圧の変化にガラスが耐えてサッシから脱落しなことが重要です。(ガラスに穴が開いたり、ガラスがサッシから脱落して抜けると、風が入ってきて屋根を飛ばすことにつながっていくからです)
それで、施工自体も手間が余計にかかりコストが増します。でも、それで家や人命が守られるのであれば施工する価値は十分にあると思います。
詳しくは、日本ウインドウ・フィルム工業会のホームページをご覧ください。実験動画なども載せられています。