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カーフィルム施工の仕方(フィルム職人HASの場合)

カーフィルム施工方法には、基本的な順番や方法があるものの、詳細は職人によって異なるということを先回論じました。

今回は、フィルム職人HAS自身がどのような方法をとっているのか書きたいと思います。

 

まず、弊社が基本的に店舗を構えた室内施工ではなく、出張施工専門である前提があります。これは、整備工場の工場内だったり、お宅のガレージ、ひいては屋外のこともあるという事を意味しています。これは、フィルムを貼ったことのある人だとわかることですが、極めて不利な条件だという事です。暗い場合もありますし、風があったり日光が照り付けるようなこともあります。本来は、環境が良い室内(空調も効いている)で貼りたいものです。仕上がりに影響するからです。それで、今までの経験を生かして臨機応変に施工方法を調整することによって不利な条件をクリアにするようにしています。

 

まず、リアガラスなどの熱成型作業では、風の有無によってドライ成型か、ウェット成型かを使い分けています。ドライ成型がどちらかというと得意なのですが、ドライは、風があるとフィルムがガラスから浮いている部分が多いのであおられてフィルムが折れたりしてしまいますので、ウェット成型にします。静電気防止のベビーパウダーは、フィルムやガラスの違いで静電気が起きやすい時は、薄く塗布しています。最近は、柔軟剤のシートというのがありますが、それを水で濡らして絞ってガラスを拭いて、静電気防止にすることもあります。

 

清掃方法は、新車の場合ほとんど汚れていないので、ガラスクリーナーをスプレーしてガラス用パッドで磨いて、マイクロファイバーウエスで拭き上げたり、施工液をスプレーして、パッドで磨き、ゴムヘラでスキージングして仕上げたりします。違いは、なるべく水分を使いたくないか、そうではないかです。私の場合、プラスチックスキージーをかけたり、スクレーパーを使った清掃はほとんど行いません。稀に傷が付きやすいガラスがあるからです。中古の場合は、ガラスコンパウンドをかけることが多いです。

 

貼り込み方は、屋外の場合は風があるとあおられますので、車のドアを閉めて密閉して行いますが、屋内や無風の時は、ドアを開けたまま貼り込みます。その方が、早く作業が行えます。

また、事前に施工液をフィルム糊面に噴霧しておき、貼りやすくするためにフィルムを巻いておきますが、この時ゴミが入りやすいので、屋外の時は、密閉した車(バン)の中で施工液をスプレーしておきます。

 

カット方法は、型取り後カット板でカットしますが、リアなどの場合型取りテープを回した場合、そのテープ上でステレンス刃を用いてカットする時もあります。

 

このように、環境やガラスの状態によって臨機応変に施工方法を調整して行っています。