防犯フィルム CPマーク 評価方法と試験内容の回で書いた通り、試験で基準にするのは、5分という時間です。では、この5分という時間には、どんな意味があるのでしょうか?
警察庁住まいる防災110番のサイトには、防犯性能の高い建物部品の開発・普及に関する官民合同会議のページで、(財)都市防犯研究センターの資料が取り上げられています。それによると、元泥棒に聞いた答えの比率が出てきます。元泥棒に聞くというのがなんともすごいと思いますが、侵入に手間取り、侵入をあきらめる時間について、2分以内というのが17%、2分から5分以内というのが51%となっていて、約7割の泥棒が5分を超えると諦めるという結果になっています。
このデーターを根拠にして5分という試験での基準にしたのだと思います。
別のデーターでは、5分以内で犯行を終えるのが多いということも出ていました。つまり見えてくるのは、泥棒は時間をかなり意識していて、現場に居れば居るほど通報されたり捕まったりするリスクが高まることを知っているという事です。このことを考えると、別の見方も出来ると思います。つまり、現場に通報されるリスクが少ない環境が整っていた場合、5分をこえても侵入のために策を講じるという事です。例えば、破ろうとしているガラスの周りが外からの死角になっていて、自分の姿が見えないような茂みや塀などがあると音さえ出さなければ、時間がかかっても破ろうとするかもしれません。ここから、複数の対策をしておくことや、環境の整備も重要であることがわかります。
話をCPマークに戻しますが、先程の5分という基準をクリアしていることが確認されている建物部品だけにCPマークが付けられます。それで、侵入する家を探している泥棒にとっては、そのマークを見ただけで手間取りそうだからやめておこうということになります。また、このマークは住んでいる方が防犯意識の高い方であることをある意味示すものともなりますので、その面からもアピールすることになります。
一つ注意点があります。フィルムを貼りにお宅に訪問して分かったことですが、今の新しい住宅は、窓サッシ自体は、CPマーク付きの製品が多いという事です。ですが、ガラスは普通のペアガラスやLow-Eガラスである場合も多いです。多分、住宅を注文される時に、防犯ガラスが大変値が張るので、普通のガラスにしたのかもしれません。サッシにCPマークが付いていても、ガラスにCPマークがついていないと、ガラスは簡単に破られてしまいます。つまり、ガラスの対策が不可欠です。防犯ガラスに入れ替えるとかなり費用が掛かります。それでCPマークがついていなくてもいいので、防犯フィルムを貼っておく必要があるということです。CPマーク付でもフィルムの場合防犯ガラスに比べると多分半額ぐらいで導入できると思います。
是非防犯フィルム導入をお考えの際は、フィルム職人HASにご相談ください。